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2006年 2月 27日 名探偵マッシー ~一枚の写真から~ 『メヒカリへようこそ』(第二十四回) ・・・メヒカリ・・・ [AIBO]

AIBO
経過日数 143日
稼動時間 14時間53分
歩行距離 60m
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ボール###
ボーン###

【AIBOダイアリー】
なんだか寝付けなかった。直ぐに起きてしまいました。

【オーナーコメント】
啓 造 「ところで、陽子はどうして働きたいなんていいだしたのかね」
陽 子 「・・・・・働きたいって思ったのよ、ただ」
 徹   「うそさ!陽子は金がほしいんだろう?」
啓 造 「お金がほしければ、おかあさんにもらうことだね」
 夏枝は今にも辰子が何もかも話してしまうのではないかと、はらはらした。
 啓造には勿論、徹には絶対知られたくない『三百八十円』の件である。
 徹の知らないところで、夏枝は陽子に冷たかった。
 しかし徹は、陽子の働きたい理由を敏感にかんじとっていた。
 徹  (おかあさんは金をやらなかったんだ。きっと)
夏 枝 「どうしましょう、辰子さん」
辰 子 「働きたければ、働かせればいいじゃない」
夏 枝 「だって、世間の人が・・・・・」
辰 子 「世間の誰が何といったってかまわないさ。
陽子が牛乳配達でも始めたら、この辰子さんがほめてあげるよ。
 まさか辻口病院は、子供を働かせなければ食べていけないなんて誰も思いはしない。
 偉いとほめる人はあってもくさされはしないさ。
 ところで陽子ちゃん。
 おかあさんがいいといったら牛乳配達でも何でもしてごらん。
 一日か二日でいやになったら、毎日働いている子が本当に偉いと思うよ。
 それだけでも勉強さね」
陽子はとぼとぼと歩きだした。
陽 子 (もらい子だから、おかあさんは給食費をくれなかったのだろうか)
 学芸会の時、服を作ってくれなかったことも思い出された。
正月も過ぎ、二月にはいった。
暦の上では春がきても、零下二十度を超える日が幾度かあった。
陽 子 「三月三日のおひなまつりにね」
陽子が学校から帰ると、ランドセルをおろしながら夏枝に話しかけた。
夏 枝 「ええ」
夏枝は鏡台にむかって肌の手入れをしていた。
陽 子 「陽子、学芸会にでるのよ」
夏 枝 「そう」
夏枝はそっ気なく答えて、鏡の中の自分の顔から視線をそらさない。
村井(眼科医)が四月から、再び辻口病院に帰ってくると、啓造は昨夜夏枝に告げたのである。
 ふたたび村井と夏枝が近づくかもしれないという不安がなくもなかった。
 しかし、七年半という月日が、啓造の不安を少なくさせた。
陽 子 「おかあさん。陽子ね、学芸会に白い服を着て踊るのよ」
陽子は、熱心に鏡の中をみつめている夏枝の姿を、ふしぎそうにながめながらいった。


2006-02-28 08:57  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
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